世界に捧ぐ

クイーンの名盤『世界に捧ぐ』が、昨日10月28日で発売から40年になりました。

というわけで、今日はじっくりこのアルバムを聴いています。

『戦慄の王女』から『華麗なるレース』 がいわゆる前期で、この『世界に捧ぐ』から『ホット・スペース』 までが中期に分類されると思うのですが、やっぱりこのアルバムは前期5作品とは音の作り方が違うように感じます。

前期5作に比べると、シンプルでストレートなサウンドになっていますし、アメリカを意識した楽曲も多いように感じます。

そういった意味でも、クイーン初心者の方でも割と聴きやすくおススメ出来るアルバムだと思います。
久しぶりに全曲解説していきます!

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「We Will Rock You」 作詞・作曲 / ブライアン・メイ
言わずと知られたクイーンの代表曲。
普段音楽を聴かない人でも、この曲は皆さん聞いたことがあると思いますし、誰でも口ずさめるのがこの曲の凄いところ。
それだけ世界中で愛聴され、あらゆるスポーツイベントで合唱されてきた名曲ですね。

「We Are The Champions」 作詞・作曲 / フレディ・マーキュリー
「We Will Rock You」の後は、決まってこの「We Are The Champions」ですね!
これも世界中で愛される不朽の名曲。
当時のイギリスは空前のパンクブームで、体制派のクイーンは時代遅れのバンドだと、パンク勢から批判させることもあったといいます。
そんな中で発表されたこの曲。
”僕たちこそが世界のチャンピオンだ” と、高らかに歌うフレディの圧倒的な歌唱力と、他の追随を許さないコーラス。
この曲を前にしては、パンク勢はもう何も言えないでしょう。
発売から40年経った今でも、世界中でこの曲が流れていることが、この曲の普遍性を証明していますね。

「Sheer Heart Attack」 作詞・作曲 / ロジャー・テイラー
前曲とはうって変わって、テンポの速いロジャーボーカルのロックナンバー。
「We Are The Champions」で圧倒的な存在感を見せつけて、ここでパンクっぽい曲を持ってくるふり幅が何とも凄いです。

「All Dead, All Dead」 作詞・作曲 / ブライアン・メイ
宝石箱を開けたような、美しいイントロから始まるこの曲。
きっとフレディの曲だろうなと思いきや、ブライアンボーカルの曲で、初めて聴いたときは驚きました。
弱弱しくも感じるブライアンのボーカルが、フレディ、ロジャーという強いボーカルの間にあると、何とも気持ちが落ち着くものです。
タイプの違うボーカリストが3人も居るのがクイーンの強みだなぁと、この曲をこの流れで聴くと、いつも感じさせられます。

「永遠の翼」 作詞・作曲 / ジョン・ディーコン
このアルバムでジョンの才能が大爆発。
美しく伸びやかなメロディーのこの曲は、アメリカバンドのボストンを意識して作られたとも言われています。
美しいメロディーをあえて、いつも以上に力強く歌うフレディのボーカルにも注目です。
終盤の天に誘うようなブライアンのギターソロも素晴らしいです。

「秘めたる炎」 作詞・作曲 / ロジャー・テイラー
ロジャーボーカルのファンキーなロックナンバー。
パワフルなロジャーのボーカルがカッコいいです。
この曲にはフレディとジョンは不参加で、一部のギターをブライアンが弾くだけで、ほかは全てロジャーが演奏しています。
マルチプレイヤー・ロジャーからの、パンク勢へのメッセージともとれる歌詞も良いなぁ。

「Get Down, Make Love」 作詞・作曲 / フレディ・マーキュリー
ここからがB面です。
前半は割と正統派のロックナンバーという感じなので、ブライアン作かと思いきやフレディ作なのです。
これはカラオケで結構歌う曲で、とても歌っていて気持ち良い曲です。

「うつろな人生」 作詞・作曲 / ブライアン・メイ
ブライアンボーカルのシンプルなブルース。
クラプトンを思い浮かべながらブライアンが作った曲だということです。

「恋のゆくえ」 作詞・作曲 / ジョン・ディーコン
ジョンによる、これまた素晴らしい名曲。
何ともお洒落な雰囲気が漂い、リラックス出来る演奏と優しく歌うフレディのボーカルも完璧。
この曲はカフェで聴くと最高です!

「It’s Late」 作詞・作曲 / ブライアン・メイ
ブライアンの最高傑作とも名高い、6分26秒にもなる大作です。
アメリカを意識して作られたこのアルバムは、3分台の短い曲が多いのですが、この曲だけは凄い聴きごたえがありますね。
後半の徐々に加速していくギターソロには胸の高まりを覚えます。
終盤のフレディのシャウトも凄まじく強烈!

「My Melancholy Blues」 作詞・作曲 / フレディ・マーキュリー
ラストにこの美しいバラード。
フレディがピアノ弾き語りで歌うジャズナンバーです。
もう大好きで、このアルバムで1番聴いている曲です。
「恋のゆくえ」と共にカフェにピッタリの名曲で、しっとりとした雰囲気が何とも良いし、フレディの歌が上手過ぎる!
シンプルな楽曲だけに、ボーカリスト・フレディの凄さが際立ちますね。

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バラエティーにとんだ楽曲が並び、統一感もあって、40分弱なのであっという間に聴き終えてしまう名盤です。
どうしても有名な「We Will Rock You」と「We Are The Champions」ばかり注目されがちですが、ほかの曲も名曲ばかりなので、最後まで聴かないと本当に勿体ないです。

このアルバムも40周年ということで、今年のツアーではこのアルバムから多くの楽曲が演奏されそうですね!

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