ロンドン・パリ旅行 ⑭ [4日目] (一夜明けて)

ロンドン・パリ旅行 (序)
ロンドン・パリ旅行 ① [準備編] (憧れのヨーロッパ)
ロンドン・パリ旅行 ② [準備編] (そもそも行けるのか?)
ロンドン・パリ旅行 ③ [準備編] (難航した行き先選び)
ロンドン・パリ旅行 ④ [準備編] (出発2か月前に思い切って予約)
ロンドン・パリ旅行 ⑤ [準備編] (大きな期待と不安を抱えながらの最終準備)
ロンドン・パリ旅行 ⑥ [1日目] (遂に出発!エールフランスで12時間もの長旅、乗り継ぎ地のパリへ)
ロンドン・パリ旅行 ⑦ [1日目] (機内に日本人は自分だけ!?遂にロンドンの地を踏む、地下鉄でホテルへ)
ロンドン・パリ旅行 ⑧ [2日目] (国会議事堂にタワーブリッジ、クイーン生誕の地・インペリアルカレッジへ)
ロンドン・パリ旅行 ⑨ [2日目] (タワー・ブリッジにロンドン塔、フィッシュ&チップス、アビー・ロードへ)
ロンドン・パリ旅行 ⑩ [3日目] (ロンドン最後はフレディ・マーキュリーに想いを馳せる)
ロンドン・パリ旅行 ⑪ [3日目] (憧れのユーロスターで国境越え、フランス・パリへ)
ロンドン・パリ旅行 ⑫ [3日目] (治安の悪さを感じつつ、ルーヴル美術館を見学)
ロンドン・パリ旅行 ⑬ [3日目] (パリで同時多発テロ発生)

2015年11月15日(土)

5時くらいには、目が覚めてしまいました。

昨日のテロは夢だったのかも・・・と思ってテレビを付けてみると、どこのチャンネルでもテロのニュースが流れていました。

やっぱり、これは現実なんだ・・・。

一夜明けて詳しい情報が入っているのでは、と思ってネットのニュースをチェック。
主に『ヤフー・ジャパン』を見ていたのですが、ほぼこのテロのニュースで持ち切り状態でした。

テロが起きたフランスで大きく取り上げられるのは勿論、日本でも新聞の一面になるなど、事の重大さが伝わって来ました。

ISILの戦闘員による、無差別な残虐極まりないテロ行為。
この頃になると、テロの時系列情報もわかってきました。

まず21:30に私もテレビで観ていた、パリ郊外のサッカースタジアムで爆発が起こります。

それから5分後の21:35に、パリ10区の『カンボジア料理店』で武装グループが発砲。
21:40には、ロックバンドがコンサートを行っていた『バタクラン劇場』へ武装グループが発砲して立てこもり、多くの方がここで撃たれて亡くなったようです。

私の居る『トゥーリン・ホテル』から、襲撃のあった『カンボジア料理店』は、東に2キロくらいの距離です。
こんな近いところで、このような大参事が起こるなんて・・・。

勿論、こういうリスクがあることは承知の上で旅だったわけですが、頭の整理はなかなか出来ませんでした。

昨日までは一世一代のヨーロッパ旅行を台無しにされたという気持ちが強かっのですが、一夜明けて被害の大きさをまざまざと知り、近くで奪われた多くの命を想うと胸が痛くて堪りませんでした。

部屋の窓から外を見ると、兵士が巡回していました。

フランス全土に非常事態宣言が発令されたようで、オランド大統領は「国境を封鎖する」と会見で述べました。

国境を封鎖されたら日本に帰れなくなるんじゃないか?と非常に心配になったので、ツアー会社である『エス・ティー・ワールド』に国際電話してみました。

担当者の方も凄く心配してくれていたようで、「本当に無事でよかったです!」と言って下さいました。
果たして出国出来るのかと聞いてみると、「それは間違いなく出来るので安心してください」と言ってくれてとても安堵したのを覚えています。

この旅行、当初は個人手配で行こうと考えていたけど、ツアーにして良かったな、と思えた瞬間でした。
いざというとき、日本語でアドバイスをくれるツアー会社の存在は本当に大きなものだ、と実感しました。

起きて時間も経って、お腹もすいてきたので、朝食を食べに行きましょう。

地下1階が、朝食ビュッフェの会場です。

普段のバイキングとは勝手が違い、戸惑ってなかなか好きな物を取れずに、適当に取ってしまいました。

この反省は翌日の朝食に生かされているので、ご覧いただければと思います。

朝食会場は狭いけど、とても落ち着いた雰囲気で、日本人観光客も数名いて情報交換が出来てホッとしました。

戸惑ったせいで、「オレンジジュース」はマグカップに入れるは、「食パン」は焼けないは、とお見苦しい感じですが、やはり「チーズ」はとっても美味しかったです。

明日はしっかり好きなものを食べようと誓って、部屋に戻りました。

今日の予定は、終日パリ市内観光。
『凱旋門』に『シャンゼリゼ通り』、『エッフェル塔』や『ノートルダム大聖堂』を見に行く計画です。

ニュースによると、これらの施設は全て当面営業休止になるとのこと。

『凱旋門』や『エッフェル塔』の上からパリの街並みを眺めるのが夢だったので、それが叶わないと知り、涙が溢れる想いになりました。
それでも、無事でいれただけ感謝しないと、と自分に言い聞かせ、外からそっと観光することにしました。

親には絶対に外に出ないでと言われたけど、それはさすがに出来ませんでした。

もう当分来れないであろうパリ、いくらなんでもこのまま帰ったら後悔しか残らないでしょう。
亡くなった方に祈りを捧げながら、パリの街を静かに歩くことを決めました。

ロンドン・パリ旅行 ⑮ [4日目] (凱旋門にシャンゼリゼ、エッフェル塔・・・哀しみのパリを歩く)
ロンドン・パリ旅行 ⑯ [5日目] (タリスでベルギー・ブリュッセルに日帰りのはずが・・・)
ロンドン・パリ旅行 ⑰ [5日目] (憧れたパリのカフェ、再びの美しき凱旋門)
ロンドン・パリ旅行 ⑱ [5日目] (最後の夜に何を想う)
ロンドン・パリ旅行 ⑲ [6日目&7日目] (エールフランス直行便で無事日本に帰国)
ロンドン・パリ旅行 ⑳ [帰国後] (旅の総括)

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