ローリング・ストーンズ、18年ぶりのオリジナルアルバム『Hackney Diamonds』を購入しました。
プラケとデジパックが選べたので、デジパックを選択。
私はやはり、紙が好きなようです。
ストーンズは簡単なベスト盤こそ所有しているものの、購入当時は私が幼過ぎたからか良さを理解出来ず、以後ストーンズを聴くことはあまり無くなりました。
勿論、ストーンズが偉大なバンドであることは理解していたので、それを良いと思えない私はロックファンとしてどうなのか、とさえ思ったものです。
(でも今考えれば、ロックファンだからといってストーンズの良さを理解しなければカッコ悪い、というのは浅はかな考えだったな、と思っています。)
さて、時は流れてサブスク全盛の時代になり、私もサブスクでも音楽を聴くようになりました。
そこでストーンズの音楽に再び触れたところ、「あれ?カッコいいぞ」と感じるようになったのです。
でもそこから真剣にストーンズと向き合う機会が無く、時間が経ってしまったのですが、今回こうして新作が出るということで迷わず購入したのです。
SNSでも、ストーンズファンの方達はお祭りムードでしたので、これでそのお祭りに参加が出来ます!
そして、素晴らしいアルバムで感動したので、全曲簡単に感想を書きます。
ストーンズ初心者の私ですので、ファンの方からすれば「違うなぁ」という感じになるかもしれませんが、大目に見て頂けると幸いです。
「Angry」
1曲目にして、このアルバムを象徴するような、そして私がイメージするザ・ローリング・ストーンズというロックナンバー。
シンプルなのに、何でこんなにカッコ良いんだ!
ミック・ジャガーのボーカル、最高ですね。
「Get Close」
最初聴いたときは2曲目にして、いきなり渋い曲だなぁと思いましたが、お洒落なサックスに心打たれるようになり、こんな曲がBarで流れていたら素敵だなぁ、と思うようになりました。
「Depending On You」
3曲目にして静かな曲が来たと思いましたが、徐々に盛り上がっていく感じ、良いですねぇ。
日本と同じ島国・イギリスの海を眺めながら、そして黄昏ながら聴きたい曲です。
ラストのスケールの大きさには感動しました。
「Bite My Head Off」
この曲も私からしたら、ストーンズっぽい曲です。
そして何と言っても、ポール・マッカートニーが参加しているこの曲。
ビートルズとストーンズ、現代ロックの礎を築いた偉大なバンドメンバーの、夢の共演。
ミック・ジャガーの「Hey Paul!」には熱くなりますね!
ボーカルでは顔を出さずに、あくまでベースだけでの参加というのも、何だか素敵です。
「Whole Wide World」
全曲から流れるように始まるこの曲の背景には、60年代初頭のロンドンの街並みがあるそうですね。
この曲でキース・リチャーズのギターが良いなぁと、改めて思うようになりました。
このアルバムで、1番ロックしているなぁと感じる曲です。
「Dreamy Skies」
そして、このアルバムで1番リラックスして聴けるのがこの曲。
曲単体で聴いたらここまで気に入ることは無かったかもしれませんが、ハードな全曲からの流れで聴くと、一気に天国へ連れて来てもらったような感覚を覚えます。
曲終盤のアコースティックギターも最高です。
「Mess It Up」
ここから2曲は、チャーリー・ワッツをフューチャーした曲とのこと。
このアルバムで1番中毒性のある曲で、サビに合いの手を入れてくるミック・ジャガーがまたカッコいいのです。
この曲のメロディは毎日、口ずさんでしまいます。
良い意味でねちっこいミック・ジャガーのボーカル、最高です。
「Live By The Sword」
チャーリー・ワッツをフューチャーした曲であると同時に、エルトン・ジョンが参加したこの曲。
ポール同様、ボーカルでは顔を出さずに、ピアノのみでの参加です。
個人的には、そういった背景を知らなければ、1番地味に感じた曲だったかもしれませんが、どんどん好きになって来ました。
エルトンのピアノにここまで注目したことも無かったし、良いものを聴けました。
「Driving Me Too Hard」
前曲が地味に感じたかもしれない、と述べましたが、だからこそ、こういった美しい曲がより際立つのです。
これだから、アルバム単位で音楽を聴くのをやめられないのです!
今のところ、このアルバムで1番のお気に入りです。
イギリスの丸っぽい車に乗って、ドライブしながら聴けたら最高ですね。
「Tell Me Straight」
「んっ?ボーカルがミック・ジャガーじゃない!」と思ったら、キース・リチャーズがボーカルを取っている曲でした。
ストーンズ初心者の私は、ストーンズでボーカルを取れるのはミック・ジャガーだけかと思っていました。
これまた渋い声で、味わいがありますねぇ。
どこか物悲しく、哀愁が漂う雰囲気も良きです。
「Sweet Sounds Of Heaven (feat.Lady Gaga)」
スティーヴィー・ワンダー、そしてボーカルにはレディー・ガガが参加しているこの曲。
私はストーンズの楽曲にはシンプルなイメージを抱いていたのですが、これはドラマチックな曲の部類に入るのかな?
7分超えの大作ですが、最後まで全く飽きさせず聴かせてくれます。
レディー・ガガのボーカルも凄まじいです!
「Rolling Stone Blues」
アルバムラストを飾るのは、ストーンズらしいブルースのカバー・・・
と思ったら、この曲がバンド名の由来となったのですね。
イギリス人に本物のブルースを聴かせたい、とブルースのカバーから始まったというストーンズ。
そこの出発点が、ビートルズとは大きく違うわけですが、そんな2バンドがこのアルバムで交わって、初心者ながら感動させて頂きました。
そしてラストに、こんな味わい深いブルースを聴けて最高です。
「Living In A Ghost Town」
日本盤ボーナストラックに、この曲が収録されています。
ただ、アルバムは前曲で終わった感じを演出したかったので、1分くらい間を空けてから聴き始めるのが私の聴き方です。
このアルバム本編に収録されていても、不思議ではない感じの曲ですね。
繰り返しになりますが、ストーンズ初心者の私。
最初は ”子供の頃に飲んだ珈琲” のような苦みも感じましたが、3回聴き終える頃には、その苦みさえ美味しく感じるような感覚にさせてくれる、作品でした。
そして何より、80代前後のメンバーの作品とは思えぬパワーに圧倒されました。
何でもっと早く、ストーンズを聴いてこなかったのかな、とさえ思う素晴らしい作品です。
これを機に、ゆっくり過去の名盤から聴き始めようと思います。
サブスクでは簡単に聴けてしまうのですが、やはり名盤は特にフィジカルで所有したい私。
時間をかけて集めていこうと思います。
そしてストーンズ、来年には来日するのではないか、という噂もありますね。
是非とも行きたいですし、それまでには、せめて代表作は聴き終えて、ストーンズについてもっと詳しく語れるようになっておきたいところです。
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