桑田佳祐5枚目のオリジナルアルバム、『がらくた』。
CD+エッセイ集の初回C盤を買って来ました。
去年からサザンは一時休止状態で、ソロ活動を本格化させている桑田さん。
シングルも2枚出して、ラジオでもアルバムを作っていると明言していたので、そろそろアルバム発売の発表が来るな?と構えていたら発表されました。
収録曲を見てまず驚いたのが「Yin Yang」が入っていること。
これはサザン活動再開前になる2013年のシングル曲です。
桑田さんはソロでもサザンでも、ヒットしたシングルでさえアルバムに入れないことが良くあるので、このサザン活動再開前の曲は当然収録されないものと考えていたのでビックリです。
桑田さんによると「大好きだから入れた」とのことです。
私は「Yin Yang」より「おいしい秘密」が好きなのでこれも入れて欲しかったところです。
シングル『ヨシ子さん』からは4曲全曲収録、『君への手紙』からは2曲収録で、これまた大好きな「悪戯されて」が収録されていません。
これはどうしてもこのアルバムのカラーに合わなかったとのことです。
入れて欲しかったと思う反面、シングルは全て買って来ているので、収録されない曲があったほうがシングルを買った甲斐があった!とも思えますね。
さて、もう10回くらい聴きましたが、素晴らしいアルバムでした!
なかなかストレートにいいなと思えなかった前作『MUSICMAN』とは対照的に、一発で気に入りました。
本当に名曲揃いです!
「過ぎ去りし日々(ゴーイング・ダウン)」
ロックなナンバーでアルバムはスタート。
日本語と英語を織り交ぜたか歌詞はいつもの桑田さんという感じ。
これは1曲目に持ってきて正解!
「若い広場」
NHKの朝ドラ『ひよっこ』の主題歌で、4月から毎日聴いています。
いつシングルになるのかと思ったけど、結局シングルにはならずアルバム曲になってしまいました。
初めて聴いたときから、どこか懐かしい気持ちにさせられる大好きな曲です。
昭和歌謡が大好きなので、桑田さんがこうして新曲に昭和歌謡感満載の曲を作ってくれて嬉しい限り。
サビの大合唱が堪りませんね!
職場でも毎日流れていて、聴くたびに元気になります。
「大河の一滴」
シングル『ヨシ子さん』の2曲目に収録。
缶コーヒーのCMで使われて、去年買ってから聴きまくっている曲です。
これも昭和の雰囲気が漂う曲ですよね。
夜の渋谷を舞台にした歌詞が素晴らしく、聴いているだけでちょっと危ない渋谷の夜の風景が頭に浮かんできます。素晴らしい世界観です!
「簪 / かんざし」
これはビビビっときました!
「現代東京奇譚」に近い雰囲気の曲だと思いますが、こういった桑田さんが歌う和の雰囲気の曲、大好きなんです。
何とも味わい深い歌詞に、染み渡る桑田さんの歌声。
最高です。
4曲目にしてこれは名盤だと確信しました。
「愛のプレリュード」
シングル『ヨシ子さん』の3曲目に収録。
去年のJTBのCMで使われましたよね。
少し地味ですが、いい感じの佳曲だと思います。
「愛のささくれ〜Nobody loves me」
”ちょいとそこ行く姉ちゃん”というワードがいかにも桑田さんらしいですね。
私はサザンで言う「エロティカセブン」などの品が無いエロな曲は大嫌いなのですが、こういった一定の品を保って大人のエロを感じる曲だったら大歓迎だったりします(苦笑)
「君への手紙」
もう大好き!大名曲です。
去年買ってから何度聴いたことか。
美しいメロディは勿論、素晴らしい歌詞が胸に沁みます。
”波音に消えた恋 悔やむことも人生さ 立ち止まることもいい 振り向けば道がある” という歌詞が特に私の心に響きました。
ここ最近の桑田さんの曲の歌詞はどうしてここまで沁みるんだろう?
これからゆっくり秋に向かう、今の季節にぴったりの名曲です。
「サイテーのワル」
桑田さん流ハードロックな曲。
特に後半がカッコいい。
「百万本の赤い薔薇」
大好きな『ユアタイム』の主題歌!
この番組と市川さんが大好きなので毎日欠かさず観ているので、去年の4月から聴いていることになります。
桑田さんが市川さんをイメージして作ったということもあり、とても優しく美しい曲になっています。
毎晩寝る前に聴くと、本当に幸せな気分になります。
『ユアタイム』は9月で終わってしまうようなので残念で仕方ないですが、せめてこうしてアルバムに収録してくれて良かったです。
「ほととぎす[杜鵑草]」
今回のアルバム曲で1番感動した曲です。
今までの桑田さんには無いタイプのバラードかもしれません。
サビのメロディがなんとも感動的。
不意に耳にしたら泣いてしまいそうな、美しい名曲です。
「オアシスと果樹園」
これもJTBのCMで流れていますね。
「愛のプレリュード」よりもこっちのほうが私は好きだなぁ。
”国際航路” というワードもあるし、ハワイやグアムなどのリゾート地に向かう機内で聴いたら胸が高まるだろうなぁと思います!
「ヨシ子さん」
この曲は何回聴いても好きにはなれないなぁ(汗)
「Yin Yang」
前述の通り、サザン活動再開前になる2013年のシングル曲。
ちょっと地味だけど、結構好きな曲です。
ギターソロがカッコいい!
「あなたの夢を見ています」
シングル『君への手紙』の3曲目に収録。
これはウキウキするようなメロディが良いんですよね!
この曲順に配置したのもピッタリハマった感じで良かった!
「春まだ遠く」
ラストは切ないバラード。
メロディは温かい春をイメージさせるのに、歌詞は凄く悲しい物語になっていて、そのギャップになんとも言えぬ切なさを感じます。
桑田さんの哀愁を誘うボーカルもいいなぁ。
全15曲、90分近い収録時間でしたが、途中だらけることなく、あっという間に聴き終えてしまいました。
もう素晴らしい名曲だらけ!
桑田さんの作品は幅が広いから、自分の好みに合わないことも多々あるのですが、今回はドストライクの作品でした。
私好みの昭和歌謡を感じさせる曲が多かったのも良かったし、全く違うタイプの曲もあって全く飽きが来ません。
それからどの曲にも言えるのが、歌詞が素晴らしい。
最近まで桑田さんは歌詞にそこまで力を入れていなかったけど、最近は歌詞の重要性に気づき、歌詞と向き合うようになったとラジオで言っていました。
それもあって、最近の桑田さんの書く歌詞はとにかく沁みるんです。
日本語の美しさが最大限に生かされていて、本当に素晴らしいなと思いました。
本当に良い作品でした。
これからずっと愛聴盤になること間違いなしです。
コメント